3月から本格的にリモートワークやテレワークが推進されて、自宅で仕事をする人が増えています。
また、子供は学校が休校になったことで自宅で過ごす時間が増えています。
大人は在宅ワーク、子供はすることがないのでYouTubeを見たりと必然的にネットを使う時間が増えています。
ネットを使う人が増えると気になるのは通信量が増えて混雑することによる速度低下です。
日本最大のプロバイダ会員数を誇るOCNが4月13日からインターネットトラフィック(通信量)の推移を公開しています。
このデータによると
平日の日中の通信量は通常時から最大50%増加
夜間混雑時の通信量は混雑時から13%増加
休日の日中の通信量は通常時から最大17%増加
休日夜間混雑時の通信量は混雑時から9%増加
とデータからも確実に増えています。
OCNによると通常の夜間混雑時のピークの2倍のトラフィック量に耐えられるように設計されてるので、今のところ心配は無用ということです。
ただし、固定回線以外の元々回線自体が貧弱なWiMAXに代表されるモバイルWiFiルーターでは速度低下が顕著になっています。
ソフトバンクエアー終わってんな。
クソ遅いし、固定回線に切り替えようと電話しても音声ガイダンスで強制的に切られる。— ぱくっちゃん。 (@pakti_) May 11, 2020
このページでは使用しているネット回線別に速度低下時の改善方法、解決方法についてまとめています。
目次で流れをパッと確認する
集合住宅で光回線の速度低下にお悩み中の方の解決方法
安定して速度が出る光回線でもマンションなど集合住宅にお住まいの方は一本の光ファイバーを各戸で分配して共有して使うことになるので、ネットを使っている人が多いと速度低下が起きやすいです。
タワマンに住む知人。マンション中の住民が一斉にテレワークに移行し、マンションのネット設備がパンク状態で仕事にならないとのこと。思いもかけない(予想していました?)ことが起きるのが世の常。
— 馬場正博 (@realwavebaba) April 8, 2020
Twitterでは上のツイートがバズっていました。家賃が高くて住環境の良いタワーマンションに住んでるのにネット環境はあまり良くないのが実状です。
では、集合住宅にお住まいの方はどんな方法で速度が改善できるか見ていきましょう。
1.ネットの接続をIPv4からIPv6(IPoE)に変更する
この方法の目的は混雑を避けることです。
イメージ的には利用者が多い混雑している道路から空いている道路に変更する感じです。
ネットに接続する方式には色々あって、昔からあるのがIPv4という方式です。
IPアドレスという言葉を聞いたことがある方も多いと思います。123:456:789:012こんなやつです。
注意したいのがIPv6にはPPPoE方式とIPoE方式の2種類があって、PPPoE方式はなんちゃってIPv6なので速度アップはほぼ期待できません。
IPv6に対応しているプロバイダは多いですが、IPoE方式に対応しているかチェックしないといけません。
また、IPoE方式でも気を付けたいのが料金です。
無料で提供しているプロバイダが多いんですが、一部プロバイダでは有料のオプションとして提供しています。
たとえば、ソフトバンク光なら「光BBユニット」という機器を月500円でレンタルしないといけませんし、OCNなら「v6プラスアルファ」と呼ばれる月500円のオプションへの加入が必要です。
あなたが現在契約中のプロバイダがIPoE方式のIPv6に対応していて無料で使えるなら、迷わず申し込んだ方がいいです。
回線変更による工事のめんどくささもなく手続き1つで速度アップが見込めます。
2.別の光回線への乗り換える
IPv6への変更と比べて少しリスクが高くなるのと手間がかかるのが別の光回線への変更です。
フレッツ光を使っている状態から別の利用者の少ない光回線(auひかりやeoひかりなど)に乗り換えるのは速度アップに期待できます。
ただし、そもそも集合住宅にフレッツ光だけの設備だけしかないところが多いです。
新たに別の光回線に乗り換えるには設備導入のハードルがあるので、大家さんと交渉する必要があります。
また、電力系の光回線ではスマホセット割がau対象になっているものがほとんどです。
家族でドコモやソフトバンクでまとめていてセット割で料金を節約している人は料金が高くなってしまうデメリットがあります。
3.集合住宅タイプではなく戸建てタイプをひく
いわゆるマンファミと呼ばれるマンションにお住まいの方が戸建てタイプを使う方法は、本来マンションの各戸に分配される光ファイバーを一人で占有できるので速度が落ちにくいです。
しかし、同じプロバイダのまま戸建てタイプに切り替えるとしても再度工事が必要なのと料金が高くなるのがデメリットです。
料金はプロバイダによって変わりますが、大体戸建てタイプの方が集合住宅タイプより月1,000円ほど高くなります。
モバイルWiFiルーター(ポケットWiFi)の速度低下にお悩み中の方
モバイルWiFiルーターにはいくつか回線が分かれています。
ここでは代表的な無制限WiFiとWiMAXについて書いています。
無制限WiFiは仕組み的に限界っぽい
2019年からWiMAXに代わる選択肢として無制限WiFiが人気を集めています。
無制限WiFiはクラウドWiFiとも呼ばれ、定額料金で色んな会社の通信網が使える優れもので、海外でもそのまま使えるのが特徴です。
人気の秘密は月間通信量や3日間通信量による速度制限が一切ないことです。
ただし、この制限がないが最近崩れ始めています。
いわゆる無制限WiFiはメインで利用する回線は実はソフトバンクの回線なんです。
そのソフトバンク回線が混雑していることとSIMカードの供給量(データ容量)が足りなくて速度制限がかかった状態になってしまっています。
無制限WiFiを提供している会社が制限をしているのではなく回線事業者の問題でこういった事態になっています。
最大手のどんなときもWiFiや大手の限界突破WiFiでは速度低下の問題が解決できなくて現在新規申し込みの受付を停止しています。
この問題は現在問題なく利用できている他の無制限WiFiサービスでもいつ起きてもおかしくありません。
すでに一部のサービスでは安定したサービスを提供するために新規加入者の受付を停止していたり、月300GB使えるプランが月100GBまでと削減されていたりします。
また、回線状況以外にも問題になっていることがあります。
それは端末の在庫状況です。
WiFiルーターはNECなどの国産メーカーからも出ていますが、最大手は中国のHUAWEIです。
新型コロナウイルスの影響で物流が止まっていたり、リモートワーク推進で自宅でのネット環境を整備するために法人がまとめて契約することもあって在庫が少なくなっています。
一部サービスでは5/6までは予約対応しているところもあります。
無制限WiFiを利用している人はWiMAXに乗り換える
無制限WiFiのメインであるソフトバンク回線はスマホで利用されているLTEではなく昔ウィルコムが開発していた別のLTEになります。
ウィルコムを買収した際に使わなくなったLTEをWiFiルーター用に再利用を始めたのがきっかけです。
WiMAXは直近3日間で10GBのデータ通信量を超過すると速度が1Mbps程度に低下する制限がありますが、無制限WiFiが速度低下した時には128kbps(0.128Mbps)以下になるので無制限WiFiより緩いです。
ただし、最近ではWiMAXでも利用ユーザーが増えていることで10GBを超えていなくても速度が遅くなっているという口コミが増えています。
どうしてもデータ通信量による制限は嫌だ!という人はこの機会に光回線に乗り換えましょう。
WiMAXが遅い人は固定回線へ乗り換えしかもう手段がない
無制限WiFiで速度低下に悩んでいる人はWiMAXへの乗り換えをおすすめしましたが、現在WiMAXでも速度低下の問題は少なからず起きています。
自宅でWiMAXを通してネットで仕事をしている人が増えているので、元々固定回線と比べてバックボーンが貧弱なWiFi回線ではユーザーが増えると速度低下が起きやすいです。
また、WiMAXから別のWiFi回線に乗り換えるのはおすすめしません。
無制限WiFiの項目でも書きましたが、WiMAX以上に速度低下の問題が起きているのが無制限WiFiなので、改善方法としては適当ではありません。
残る手段は固定回線の導入しかありません。
WiMAXを選んだ理由に工事がいらないことや持ち運べるメリットに惹かれたという方も多いと思います。
固定回線は当然工事が必要ですし、持ち運びはできません。
ただし、マンションなら昔と違いすでに光回線の設備が導入されているところが多い(前の住人が光回線を契約していた)ので、無派遣工事といって家の中に誰も入らずに完結するケースが多いです。
あとは光回線の中で速度が安定して出ているサービス(上で書いたようなv6プラスに対応しているなど)を選べば大丈夫です。
光回線は料金は下がっているので、WiMAXと比べてそこまで高くないです。一度検討してみる価値は十分あります。
コメントを残す